鉤虫(こうちゅう)症の症状や原因、治療法について

鉤虫(こうちゅう)という寄生虫がいます。

この寄生虫は寄主に侵入して腸壁から血を吸うという生態を持ちます。そしてこの寄生虫によって発症する病気を鉤虫症と呼びます。

この寄生虫は、高温多湿で衛生環境が劣悪な地域に生息します。
人に感染するタイプはズビニ鉤虫・アメリカ鉤虫です。前者はインド・中国・日本・地中海地方に、後者はアメリカ・アフリカ大陸に分布します。
そして犬や猫に感染するタイプとしては、犬鉤虫・ブラジル鉤虫・狭頭鉤虫が知られています。

この寄生虫の生活史は、動物の排泄物の中にある卵がほどなくして孵化し地中で成長します。
そして十分に成長すると自力で動物の皮膚から内部に入り込みます。そして宿主のリンパ管や血流に乗って腸に至り、そこで成虫になります。

【症状】

症状は甚急性型・急性型・慢性型とに分かれます。

生後1〜2週で下痢・粘血便が見られ食欲がなくなり、貧血をきたすのが甚急性型で、重篤な場合はショック死することもあります。
もう少し成長した子犬に現れやすいのが急性型で、食欲不振・体重減少・粘血便・腹痛のあまり丸まる姿勢を示します。

成犬に現れやすいのは慢性型で、貧血・体重減少・毛ツヤの悪さが目立つようになります。

【原因】

原因は、寄生されることで起こります。

犬の病気としての鉤虫症は、比較的重篤な状態になりやすいです。
高温多湿かつ不衛生な場所を歩き回ることによって鉤虫との接触を果たし、寄生されることで起こります。

鉤虫症の感染経路は三つ考えられます。
一つには他の犬の糞などを食べてしまうこと。この場合はその糞の主がこの病気に感染していたことになります。
二つ目は地中にいた鉤虫の幼虫が犬と接触し、自力で犬の体内に入り込むことで起こります。
三つ目は母犬がすでに感染している場合で、胎盤から胎児に、あるいは出産後に母乳経由で子犬に感染するというものです。

【薬・治療】

鉤虫症の治療法は三つです。

一つは感染してしまった犬に対し、鉤虫の駆除薬を飲ませることです。
駆虫が不十分だと残りの鉤虫が体内に残って成長して、また腸に至るようになり、病気が継続してしまうことになります。
二つ目は輸血であり、急性型の症状を示す犬に対し、失血に応じて行なわれます。第三は衛生環境の見直しです。
鉤虫は高温多湿で不衛生な場所に生息しますので、飼育環境を改善していきます。また他の犬の糞便に近づかないようにしっかりと犬を管理すること、
また母犬となる個体が妊娠する前に状態をチェックし、必要であれば駆虫することで鉤虫症の発症を未然に防ぐことができます。

「鉤虫(こうちゅう)症」になりやすい犬種

  • 子犬、幼犬は重症化の可能性